NHK「ファミリーヒストリー」/新浪兄弟

 昨夜、家人が「新浪先生が出てるよ」と声をかけてきた。NHKファミリーヒストリー」が始まり、新浪剛史・ローソン社長と弟で心臓外科医・新浪博先生が登場してきたのだった。新浪社長が出演するので観るつもりでいたが、新浪先生が出るとは全く予想していなかったので驚いた。小生の心臓手術を執刀してくれた「命の恩人」である。「弟だったんだ…!!」とおもわずつぶやいた。
 
 3年前に埼玉医大国際医療センター(日高市)で大きな心臓手術を受けた。体力的にも厳しい状態だったので、医師団が慎重に検査を続けたあとで実施された。12月半ばに入院して、1月14日に行われた。手術前の3回の話し合いで新浪教授は手術の内容を説明してくれた。「体力的に考えて厳しい手術になりますが、どうしますか?」。最後の質問だった。「もちろんお願いします」。「分かりました。最善を尽くします」。そう励ましてくれた。手術は大成功で、小生の今日がある。
 
 昨夜の番組では新浪兄弟の祖父、父親の秘話が紹介された。厳しい時代の波を潜り抜けてきたことが次第に明らかにされた。兄と弟は自分たちのルーツの重みに驚き、感動で少しばかりだが眼が潤んでいたようにも感じた。剛史氏は祖父、父のこうした苦労を「全く知らなかった」と語り、博氏は「われわれは今、楽をさせてもらっている」と述べた。かつての日本はほとんどの人が貧しく、厳しい生活を強いられていたのだった。その父と母がまた良かった。
 
混沌とした生活にあがきながらも、自らの希望を捨てずに子どもたちを育ててきた。祖父も父も厳しい環境の中でも「勉強がしたい」と少しずつ続けたという。祖父が書いた漢字の練習帳が写ったとき、思わず泣きそうになった。父が土浦予科練時代に自分の身代わりのように亡くなった親友の家を訪ねたことなども兄弟は知らなかった。「親父らしい」と二人は語っていたが、番組を通して見ている我々に人間が生きていく上でのいくつもの重い教えが伝わってきた。