輸入エビ問題、魚病発生の実態

食品の偽装表示が問題になり、未だに波紋が続いている。とくに輸入エビが国産エビに化けていた。食べても分からないのだから、なおさら混乱しているのだ。その輸入エビに、深刻な問題が発生している。情報誌「エルネオス」12月号に以下の記事がある。
 
「輸入エビに魚病が発生して生産量が激減し、今後日本への輸入も三割程度減少する恐れがある。生産地のタイで白斑病、ビブリオという魚病が拡大し始めたのは2011年8月の大洪水後。ウイルス汚染のある養殖場の水が広範囲の池に流れ込んだ。ほとんどのエビの死亡率が高まり、生産量が落ちた」
「タイからベトナムに魚病が飛び火したのは12年の春。媒介者は野鳥で、ウミウが主体。野鳥は養殖池で死んで浮いたエビを食べ、ベトナムに飛来して養殖地でエビを探す。その糞で新たな汚染地が発生する」
「タイ、ベトナムでのバナメイ、ブラックタイガーの生産量は、今夏は一年前に比べて四割も落ちている。輸入価格も1kg当たり500円が1,100円と、二倍以上にアップしている。エビ輸入専門業者は『来年1月下旬頃まで下がらない』とみている」
 
昨日この記事を読んだ時に、内容と文脈から某ジャーナリストの執筆に違いないと思った。夕方電話して聞いてみたら、やはりそうだった。新聞、テレビの報道では魚病の経緯がここまで踏み込んで伝えられていない。さすがきめ細かい取材をしている。そう伝えたら「コメント、ありがとう」との言葉が返ってきた。