男子駅伝の゛まさか゛!?

   「人生には『まさか』という坂がある」と言われる。箱根駅伝の快走で「新・山の神」になった神野(青学大)を配し、優勝候補にも挙げられていた愛知の悲劇。それも失格とは誰が予想しただろうか。愛知は一区走者が中継点直前で倒れこんだ。
 
這いつくばりながらゴールにたどり着こうとする。長い時間が経ったように感じた。あと10cm位のところで2区走者にギリギリ伸ばした手からタスキを空中に押し出した。「放り投げた=投げ渡し」と判断され、失格となった。低体温と脱水状態だった模様。「投げ渡し」の場面が中継されていたが、アナウンサーも解説者も何のコメントをしなかった。壮絶な場面だった。
 
一方、「埼玉初優勝」。昨日の都道府県対抗男子駅伝は後半からそう信じてみていた。とくに、4区の小山選手の冷静なレース運びが印象的だった。松山高校(隣の東松山市進学校)3年生で、区間最高タイム。メガネが汗でずれないか心配していたが、大丈夫だった。去年は補欠。「焦らない。諦めない。侮らない」、そう繰り返して心を乱さなかったという。