冬本番へ

 同じ地区に住むKさんの奥さんが、柿を届けてくれた。袋に20個以上入っていた。「奥さんから蜜入りの美味しいリンゴをいただいたので」。Kさん宅の柿の木から収穫したという。町内のところどころに柿の木があり、秋になると実の色が緑からしだいに朱みを帯びてくる。先日も家人が柿をもらってきて、このところ朝食のデザートはリンゴと柿だ。両方とも「実が赤くなれば医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高い。ビタミンCが多量に含まれていて、アンチエイジングにも効果的だと。
 
ただ、二階のNさんは熊谷の実家に柿の木があるので感激しないらしい。茨城に住む娘も義父がもいだたくさんの柿を持参する。柿は食べ頃があるが、家人におまかせだ。最近ご無沙汰の所沢・Tさんの奥さんの出身が岐阜か滋賀で、かつて立派な柿を贈ってくれた。お返しは郷里・北海道古平町の数の子。この物々交換はお互い満足した。ジャーナリストのTさんは菜園に入れ込み、極意を出版もした。定年を迎えた友人・知人から「畑仕事を始めた」と聞く。たしかに体動かすからなぁ。
 
 わたしは畑仕事が嫌いだ。すぐ腰が痛くなるので、眺めるだけ。玄関前には豆類の蔓が伸びてきたし、和室の軒下には茄子の木が数個の小さい実をつけている。こんな時期にも育つんだ。「これ食べるの?」と聞いたら「当然でしょう!」。きのう家人が息子の助けを借りて観葉植物を室内に入れた。窓際に鉢類が並び、部屋が狭くなった。恒例のわが家の冬支度だが、わたしは植物の名前は何回聞いてもすぐ忘れてしまう。きょう「大雪」、いよいよ冬本番へ。暖冬だというけれど??