「オレオレ詐欺、注意」

 警察署から電話があった。「坂戸市内でオレオレ詐欺があったので、注意してください」。女性の若い声が少しゆっくりしたテンポで伝えた。「そういう電話はありませんでしたか?」、「ありませんでした」。「もしあったら、警察に連絡してください」。
 
 この時期は税金の還付や医療費の還付などの名目で高齢者を惑わし、銀行のATMに誘致するなどの手口も多いそうだ。いろいろな注意事項を話してくる。マニュアルにしたがって電話しているのだろうが、長すぎて肝心のポイントがずれていく。
 
 「あの~、用事中」と言ったら、「はい、では気をつけてくださいね…」とまだ言い足りないようだった。年寄りにはこんなペースで注意喚起しているのだろう。警察と長話をしそうになった。新聞の埼玉版にも多くのオレオレ詐欺被害が載っている。
 
 5、6年前に、「J(息子)くんの友だちですけど、…」と電話があった。「Jくんが会社で失くして大変なんです」。重要書類とか、大事になるとかと一方的にしゃべってきた。ベテランではなかった。「J、電話!」と息子がそばにいるふりをしたら切れた。
 
 その数年前にも「Jの高校時代の同級生」を名乗る妖しげな電話があった。息子の名前が載っている名簿が出回っているようだ。それにしても60~80代の高齢者が山ほど騙され大金を巻き上げられている。この組織大犯罪を本気で撲滅すべきだ。