「余市リンゴ」のルーツ、STVラジオ放送

「リンゴなど日本の果物はスペシャルスイーツ」、海外で賞賛される。国産リンゴの“父”がルイス・ベーマーだ。明治開拓使のお抱え外国人としてケプロンらと来日し、北海道・余市でリンゴ栽培を成功させた。ベーマーはまた北海道ビール、ワインの生みの親でもある。道内でホップを発見し、葡萄を普及させた。そんな話を…。
 
先日、一枚のCDがとどいた。余市高校同級生のIくんからで、札幌のKくんが寄稿した「余市リンゴのルーツ」がSTVラジオで放送されたものだと書いてある。8月7日に「北海道百年物語/ルイス・ベーマー」として番組が流れたという。Kくんは「ベーマー会」会長で、これまで仲間と研究成果をまとめてきた。
 
番組は、ドイツ生まれのベーマーが米国で造園技師として成功し、ケプロンに誘われて来日したことから始まる。持ってきた4,500本のリンゴやブドウなどの苗木をもとに日本での普及に取り組みだした。道内を調査してリンゴの栽培適地をさがした。その際に発見したのがホップで、サッポロビールにつながった。
 
ベーマーの道内でのリンゴ指導が初めて成功したのは、会津藩士が移住した余市村だった。二軒のリンゴの木が13個の真っ紅な実をつけた。これが嚆矢となって東北などに広がった。余市は国産リンゴのルーツなのだ。同級生が経営する「山本観光果樹園」は国内外から年間5万人の来場者で賑わう。海外輸出も進む。
 
  ベーマー会の夢は広がる。「現在ベーマーの顕彰碑を建立すべく設計依頼中。山本果樹園でシリパ山を借景に、世界中から来た観光客が記念写真を撮るに絶好の場所を確保。なんとか余市の新名所にしたい」(Kくん)。また、同級生・大下くんが創設したワイナリーの初ワイン「ルイス・ベーマー」が年内に発売されるという。