サツマイモの記憶

さっきスーパーヤオコーから「ご依頼のサツマイモ入荷しました」と電話あり。家人にメールで「入荷」と連絡した。夕方ヤオコーで郷里の弟妹たちに送ってもらう。いつも北海道の美味しいものを贈ってくれるので、そのお返しは「何がいい?」と聞けば、必ず「サツマイモお願いします」という。もう何十年もそれが続いてきた。
 
北海道の食材でつくる料理は何でも旨い。人は15歳前後に食べた味が記憶の底に残っているらしい。その味に近ければ懐かしく昔の記憶が呼び起こされて幸福感に。自分ではジャガイモでもカボチャでもホッケでもツブでも古平の実家を思い、当時の古平の家族とか、丸い卓袱台であったり、味噌汁の鍋だったりする。
 
幼い時に父が漁のあと小樽寄港で買ってきたサツマイモを母親が蒸かして、その回りで四人の子どもが待っている。そんな遠い記憶。ジャガイモは自分の畑で作っていたが、サツマイモは買わなければならなかった。めずらしい食材だった。サツマイモを受け取った弟や妹も昔と同じような温かさを感じているのかも。