「経営品質」&「マニフェスト」

 世を憂う身分でないが、気になることが二つ。「経営品質」と「マニフェスト」。「日本企業の不祥事」と「選挙の各党政策」がひど過ぎる。日産、神戸製鋼まで驚くようなズルをした。また、選挙が終わっても、政策論議が見通せない。
 かつて生産性新聞記者として取材に歩き、成果を展望する記事を書いた。PDCAサイクルによる経営の品質向上は現在も多くの企業で取り組まれている。計画→実行→評価→改善を回して継続的成長をめざす。日産や神戸製鋼では?
 製品の品質管理にとどまらず経営内容の革新に取り組む動きは、日本企業の強みを強化する。ただ、企業個別の事情や経営者の判断で担当者の役割・権限にかなりの差異がみられた。企業トップの姿勢が問われ、明暗に分かれてきた。
 マニフェスト三重県知事だった北川正恭氏による選挙公約。政策内容に時間軸を組み込んで評価する。大きな選挙でわが国シンクタンクが各党の実績と課題をチェックした。期待は大きかったが、政治家に嫌われてフェードアウトした。
 いずれもいまこそ真剣に取り組むべきだ。企業も政治家も今後は特有の内容を打ち出して具体論を戦わす必要がある。それなしには持続的発展は望めない。政治家、大企業トップのみなさん、中味の濃い論争を示す義務がありますよ。