古稀の桜

 3月最後の日、浦和のMくんが来訪してくれる。市内の通りあちこちで満開の桜が輝いている。好天がこんなに長く続いてくれて体調にきわめてありがたい。こんな嬉しい光景の中で親しい友と蕎麦を食べ、コーヒータイムでくつろいだ。贅沢な一日。
 
 鳩山町の蕎麦「ふくいち」はいつも以上の混み方で、同年代者10人余の行列。食後に向ったカフェは隠れ家的な雰囲気の「ジュリアン」。ここも駐車場は満車で、Mくんが確認したら、テラス席まで一杯。それで自宅近くの「スタバ」で空席を見つけた。
 
 Mくんに来てもらったのは、心の隅にへばりついたチリを取り去ってもらうため。この種の冬の汚れは自分では掃き切れないものもある。お互いに分かり合える彼にはそれができる。あれこれ思いつく会話を交わすうち次第に氷解して消えていく。
 
 彼の一言。「桜はふだん気づかないが、開花して初めてあんなところに桜があったと思う」。同感だ。きょうはあんなところにもこんなところにも桜は春爛漫に咲いていた。70歳、古稀の桜は二重丸、花丸だ。散らないように時間を止めよう。笑