“養生”はじっくりと

 退院して5日目。次第に以前の生活に戻りつつある。日常動作がリハビリの基本だ。まだトロいところもあるが、我慢と時間が解決してくれるはずだ。あさってリハビリの先生に筋肉状態をチェックしてもらう。“養生”はじっくり焦らないで行う。
 
 入院して即「食事停止、車椅子移動」が主治医から告げられた。原因を探るには「口から食べることはなんのプラスもない」、もちろん必要な栄養は点滴で入れる。CT、MRIなど検査が一週間、「腹減った、限界です」に「ゼリーを少し出すから」。
 
 結局、特定原因は見られなかった。一時的な機能低下の判断。内臓に腫瘍も結石もなかった。10日後に全粥の食事が始まって3日目ようやく普通食になった。それで体調が明らかに改善してきた。先週退院の方向が出て、すぐ実施された。

 自宅に戻り現状復帰をめざすが、「体力は薄皮がつくようにしか戻らないよ。もうそういう年齢なんだから」と以前医師から言われたことを思い出した。たしかに体力は身を削ぐように落ち、なかなか戻らない。日常生活が最強のリハビリだ。