秋サケ不漁、品薄・割高感

  北海道新聞に「秋サケ不漁、過去10年で最低の見通し 品薄、外国産より割高感」とある。「道産秋サケが、今年も不漁が確実な情勢だ。道漁連(札幌)によると、定置網漁は最終盤を迎えているが、水揚げ量は現時点で10万トンに及ばず、過去10年で最低だった昨年を下回りそうだ。来遊数が少ない上、魚体が小ぶりなため。スーパーなどでは、品薄感などから道産秋サケは外国産と比べて割高感が鮮明となってきており、道産の消費離れを懸念する声も上がっている」という
 
 海水の温暖化で鮭の不漁が懸念されていたが、どうも予想が当たりそうだ。産卵のために川を遡上していくサケの勢いが少ないことは、この定置網の不漁で証明されている。昨年、北海道石狩市が公募した俳句コンテストで最高作に選ばれたのは、「石狩の 鮭が鮭押す 河口かな」であった。今年もそんな豊かな光景を望みたいものだ。品薄感から外国産より割高になるとの報道は、サケ漁を営む漁師たちに不安を抱かせるだろう。新巻サケ、トバ、いくら、などの北海道名物も高値では売れ行きが心配だ。
 
埼玉や茨城の人たちは鮭の切り身を大変好む。こちらで生活するようになってそれが分かったが、年配者には年末年始の贈答に、あるいは自宅用にサケ=新巻鮭を珍重する人がまだ多くいるのだ。たしかに保存食としてかつては必需品だったからだ。このような人には毎年、塩ジャケを贈っている。我が家には年末、故郷から生サケが送られてくる。頭と白子は鍋用に、身は焼物やフライ、チャンチャン焼き用にさばくのが楽しい。家人には一緒に送られてくる鮭トバを与えておけば機嫌が良い。そんなことを考える時期になってきた。