OLのオヤジ化

 「男より なでしこ優秀 オフィスでも」―2012年の「シティOL川柳大賞」だという。女性向け無料情報紙「シティリビング」が実施する。朝日・社会面に「昔、腰かけ 今、命がけ 花のOL半世紀」とあり、「『花のOL』といわれた優雅な時代は、今は昔のようだ」と振り返っている。今月発売された「女子会川柳」(ポプラ社)では、自分もオヤジ化してきた悲しみをうたった作品が多く身につまされるそうだ。
 
 OL(オフィス・レディ)という言葉ができたのが、1963年11月。週刊誌「女性自身」が読者から募り、約3万通の投書から選ばれた。厚生労働省によれば、一昨年の女性社員の平均勤続年数は9年で、平均年齢は39.9歳。1960年の平均勤続は4年で平均年齢は26.3歳だったので、明らかに高齢化している。「シティリビング」の山内綾子編集長は、「腰かけと言われた時代は昔。今は60歳のOLもいますから」と述べている。
 
 知り合いの会社役員が語っていた。「親の面倒を見ているので、どうしてもこれくらいは上げてほしい」と具体的に年棒交渉に来るのは、ほとんど女性だという。彼女たちは自分の働きがこのように会社に貢献したと明言して上司に迫るという。男子社員でそこまで迫力があるのはごく稀だとのこと。女性の社会進出が叫ばれてその方向に進みつつあるが、職種によって大きく違いがあるのだろう。OLからキャリアパーソンへの脱皮が進む。