日本製マスクがお土産?!

   「春節」で一時帰国していた友人Tさんが昨日、中国・西安に戻った。もう一度会ってお茶を飲むつもりでいたが、タイミングが合わなくて実現しなかった。あと一年間の契約期間だが、すぐ終わるだろう。それにしてもここまで3年間、彼はよく頑張ったと思う。元々どんな状況に飛び込んでもいつの間にかなんとか溶け込んでしまう―昔からそんな不思議な人物なのだ。
 
 先日の二人だけの昼飯談義や、仲間との懇親会で「最新の西安事情あれこれ」を独特の間合いで話してくれた。決して能弁ではないのだが、とても具体的に話すので妙なリアリティーを醸し出す。聞いている方は、「ほほぅ…」と頷いてしまうのだ。また、そんな話しぶりの中にチクリと批評的なコメントが思わぬところで入る。それが味の素になって良い味を出したりする。
 
 家人から聞いたが、彼は西安に戻るためにマスクを買い込んで行ったそうだ。彼自身が知り合いの人たちに話したようだ。近くのドラッグストアで大量に買い込み、よく見たらそれが「Made in China」だったので、あわてて「Made in Japan」のものに取り替えたのだ、とか。こんな調子で彼一流の本当ともジョークともつかない笑い話になってしまう。ある友人は「天然だろうね!!」と語っている。
 
 西安でも例のPM2.5が明らかに悪影響を及ぼしてきたという。その日によって大気汚染の濃度は違うようだが、いずれにしてもヒドイ状況になりつつあるらしい。それでマスク購入になったのだが、たぶん彼は日本製マスクを行きつけのスーパーのオバちゃんや食堂のオネーさんにプレゼントして、しこたま点を稼ぐことになるだろう。後日、「マスク、誰にあげたの??」ってメールしようかな。