「サハリンは燃えている」

 昼前に茅場町・井原水産東京支社で井原社長と打ち合わせ。ロシア・サハリンの現状を聞いた。井原氏は北海道食品産業協議会会長でもあり、先月もサハリンを訪問した。今後の経済協力についての調印のためであった。
 
 先月、井原社長にインタビュー取材した経済ジャーナリストが「『サハリンは燃えている』だなぁ~」と感想を述べた。産業振興のために建物などハード面は急速に進んでいるが、運営面などのシステムやソフトウェアが整っていないという。
 
 かつて日本企業はロシア投資で痛手を負った経験があるので、未だにそのイメージを引きずる会社・団体がある。しかし、井原氏によれば、「今はロシアには金がある。衛生管理などのコンサルをはじめ、日本の技術の導入を真に望んでいる」。
 
 「現地に行けば、いろいろなものが見えてくる。各社からぜひとも協力してほしいと熱望されている。資金的にもリスクはほとんどない。円ベースで現金前払いだ。その条件で協力してほしいと要請を受けている」と述べている。
 
 稚内からサハリンまでは約50km。この距離は今後、長期にわたる経済交流でますます縮まっていくだろう。ロシアは極東を食糧基地として位置づけている。サハリンには豊かな水産資源がある。さらに農業振興も促進されていくようだ。