「ツキ」(原)、「野球の神様」(星野)

 日本シリーズ1,2戦の攻防には心臓がドキドキした。いずれも緊迫した投手戦で、試合の流れが両チーム間を頻繁に行ったり来たりした。一投一打で見ごたえのある試合が続いている。第1戦後のインタビューで原監督はしきりに「ツキ」を繰り返していた。その典型が8回の亀井による左翼フェンス際での大ジャンプ激突捕球だ。松井の大飛球をあらかじめ深めに守っていたから好捕できた。
 
 昨日第2戦7回裏、藤田のセカンドゴロが「セーフ」になった。これで三塁走者が生還して、追加点となった。一塁手ロペスのファーストミットに入った瞬間と、藤田がヘッドスライディングしたタイミングは、再生画面では「アウト」に見えた。原監督の猛抗議は当然だった。ロペスがもう少し前傾姿勢で捕球していたら、おそらく判定は「アウト」だったのではないか。間一髪、気迫溢れる滑り込みだった。
 
 星野監督は試合後に「野球の神様が最後までよく辛抱してくれた」と述べた。内海vs則本、田中vs菅野の対決も期待以上に野球ファンを喜ばせた。両軍選手に大きく手を振ってエールを送りたい。戦場が仙台・Kスタから東京ドームに変わる。今後は打撃戦になる。巨人では村田が好調だ。長野、坂本のバッティングに期待する。楽天では銀次、ジョーンズ、松井の打撃に注目してTV観戦する。