マー君起用は「昔かたぎの星野の芸当」(野村克也氏)

   昨夜のNHK「ニュースウォッチ9」でスポーツジャーナリストの生島淳氏は、「今回の日本シリーズはドキドキした。まるで昭和の日本シリーズを観てるようだった」と述べた。思わずうなずいた。古くはたぶん小学生の自分に焼きついている巨人・西鉄戦の興奮だ。試合の流れがデジタルではない、アナログだった。一投一打が陰影のあるドラマだった。
 
 星野監督に泣きついた銀次を見ていたら、その星野の顔が温かいオヤジ顔だった。この優勝で、星野は誰にもまねできない独自のリーダー像を確立した。勝利監督インタビューの応答も、上手くなった。彼は自分自身を変えたのだ。彼の言葉に東北の被災者も元気付けられた。上滑りしない侠気、その域に達してきた。同年代としてカッコーいいと思う。
 
 元楽天監督の野村克也氏は「最も温かい仙台のファンが見守る本拠地で、しかもマー君(田中)が胴上げ投手になった。この起用は昔かたぎの星野監督ならではの芸当とも言えるが、良かったんじゃないか」とコメントした。この「昔かたぎの星野監督」という言葉は優れた表現だ。野村ならではの賛辞だと思う、流石(さすが)。オメデトウ!!星野監督