「八重の桜」とトウモロコシ、ジャガイモ

昨夜の「八重の桜」で新島夫妻が札幌に住んでいるユキ(剛力彩芽)を訪ねる場面があった。ユキは元薩摩藩の内藤某氏と結婚して、日向ユキから内藤ユキになっていた。八重とユキ、お互いの苦労が淡々と会話され、いい場面だった。
 
明治政府は1869年(明治二年)に、松前藩領地とそれ以外の蝦夷地(えぞち)を合わせて、「北海道」と名づけた。それによって開拓使という官僚が中央からやってきた。この北海道開拓の指揮を取ったのが、元薩摩藩士・黒田清隆であった。
 
ユキが元薩摩藩士と結婚して札幌に住んでいることは、納得できる展開だった。しかし、「おやっ?!」と思う場面があった。新島夫妻がユキの自宅を突然訪ねて行った時に、卓袱台の上にトウモロコシとジャガイモが載っていた。
 
トウモロコシは皮がついたままのもの数本、ジャガイモ数個はたぶん茹でて皮を剥いたものだった。そこで思考回路が止まった。あのトウモロコシとジャガイモは主食用だったのか、菓子代わりの接客用だったのか?
 
どうでも良いことなのだが、カメラが意識的に写していたので、なにかメッセージがあったはずだ。たぶん札幌のイメージを強めるための小道具だったのだろう。茹でたトウキビやイモは幼い頃、お昼代わりに食べた記憶がある。
 
その場面で自分がなぜ「?!」となったのか、よく分からない。おそらく、北海道=トウキビ、ジャガイモの安直な固定観念に一人で腹を立てていたのかもしれない。こんなことを書き始めて途中で止めようとも思ったが、そのまま書き終える。