ふじみ野「研究会」

 昨日お昼過ぎに、東上線ふじみ野駅近くの高層マンションの最上33階(展望階)から関東平野と遠方の山並みを見ていた。住人のU先生が案内してくれた。晴れ上がり、風もない日和だった。非常に気持ちが良かった。「またにはこうして高い所から見なければダメですね」。つい余計な一言を言ってしまった。
 
 日常では不可能な俯瞰の光景は、心に新しいエネルギーを与えてくれた。それは興奮でもあり、癒しでもあった。不思議なことだった。気温が高かったせいで、見えるはずの富士山は見えなかった。昔の人たちはこの広い関東平野を一歩ずつ歩いて生活し、文化をつくっていったのだ。それを感じただけでも有意義だった。
 
 午後2時からU先生主宰の研究会(日本社会倫理協会)に参加した。出席者は14人。80代、70代で構成され、小生がもっとも若い。元大学教授、官僚OB、彫刻家、写真関係者、幼稚園長、国際ボランティア、牧師など多様。驚くのは参加者たちの知的好奇心だ。それぞれが問題意識をもって、資料も準備してくる人が多い。
 
 知的刺激を求めて、田園調布や越谷など遠方からも参加している。その意気込みが健康と精神の溌剌さにつながっているのだと、感じる。各氏ともに自分の生き方に基づいた発言をするのでリアリティがある。自分は大学院で多くの先生方から講義を聞くような気分だ。帰りの電車から、夕焼けの富士が美しく見えた。