鮮魚のスマホ市場、気仙沼-熊谷の例

   「気仙沼から熊谷へ魚送り活気もどる」―こんな見出しが朝日埼玉版の連載コラム「食べて・生きて・つながって」に打たれている。宮城県気仙沼さかなの駅」の駅員がスマートフォンで魚の映像を送る。さばく場面も撮るなど工夫を重ねる。インターネット経由のテレビ電話でつながる先は、約360㌔離れた埼玉県熊谷市の「まちなか交流広場」だ。こうした試みはこれから全国各地に広がるだろう。
 
毎月第2木曜日にこの広場に来れば、映像を見て誰でも注文できる。魚は翌日、宅配便で届く。「広場」の利用者協議会代表の主婦・大久保由美子さんはいう。「テレビ電話で北海道小樽市に注文する鮮魚店が東京都武蔵野市にあることを昨年1月に知り、同じことが気仙沼できるかもしれない」と考えたそうだ。
 
 昨年2月13日のブログで、「吉祥寺・中道通り商店街にある『iPad魚屋さん』の繁盛ぶり」を取り上げた。テレビ東京ガイアの夜明け」で放映した。週末だけ鮮魚を売るのだが、店にテーブルに載せたタブレットiPadが2台だけ。このiPadが北海道・小樽三角市場の鮮魚店と生中継でつながって、好きな魚を注文する。
 
 吉祥寺界隈はいくつかの商店街が個性的な店舗を競っている。消費者のレベルも高い。そこに着目した「iPad魚屋さん」は時代の先取りだった。客は小樽の鮮魚店主の説明に納得して買う。小樽の人口が減少してきて、三角市場も来客が減っている。打開の一策が「iPad魚屋さん」への参画。ナイスアイデアだった。