「来年も来たい」(錦織選手)

   錦織圭選手は敗れた。今朝8時過ぎに速報がテロップで流れたが、試合経過が刻々と報じられていたので納得した。もう少しだけ休養できていれば、チャンスはあったかもしれない。しかし、これが勝負の世界なのだ。データでの細かい試合進行をみれば先手を取られていたし、圧力をかけられていたようだ。今日一日、放映される映像が証明するだろう。
 
 「全力を尽くしたが、自分のテニスができなかった。厳しい試合だった。初めて決勝まで進むことができ自分のチームに感謝したい。トロフィーを獲得できず申し訳ない。でも楽しい2週間だった。来年も来たい」。試合後のインタビューでそう話した。立派なコメントだ。日本中がお祭り騒ぎをした。饗宴は台風14号とともに走り去ったが、錦織選手はNextステージへ。
 
 だれか解説者が言っていたが、「マイケル・チャン・コーチになってから、錦織選手の言葉がアクティブになった。前向きな気力をはっきりと口に出すようになった」。24歳にして、そうした積極的な姿勢でテニスに挑戦していくメンタルを得たのだ。4大大会での優勝はそう遠くない日に必ずや実現するだろう。今回、一人のジジイも確実に希望をもらった。