「若者たち2014」(フジテレビ)終った

フジテレビ・ドラマ「若者たち2014」が昨夜、終了。若手の人気演技派俳優が豪華出演した作品だが、第一回目に「若い視聴者はついていけるのか?」とこのブログで書いた。ド昭和物語で、今の若者たちに受け入れられるのは難しいと思った。平均視聴率は7.8%程度だった。小生のような団塊の世代がみていたのかもしれない。
 
 昨夜の最終回には、谷川俊太郎の詩「未来へ」の一節「誰もきみに未来を贈ることはできない 何故ならきみが未来だから」がセリフに入っていた。四人兄妹の険しい人生の連続の最後に、無理やり入れ込んだ形だ。さらに終りでリフレーンした。うぅ~ン?? だいぶ感度が違った。今回はかつてわれわれが観た「若者たち」の監督と脚本家の原案で、ともに80歳半ば。
 
 さらに驚いたのは、かの「されどわれらが日々」(柴田翔著)までがセリフの中で登場した。「どんなに苦しくとざされた日々であっても、あなたは私の青春でした。私が今あなたを離れていくのは、他の何のためでもない、ただあなたに会うためなのです」。このセリフのインパクトが分かるのは団塊の世代だけだ。われわれの秘密のキーワードなのだから、大事に使って。
 
 結論。騒々しさの盛り込みすぎでせっかくの良質のドラマが空回りしていた。有能な演技者の幅と深さをもっとみせてほしかった。残念。