「栗ご飯」

   御嶽山が土曜日(27日)昼直前に爆発した。被害状況がしだいに判明してきて、今朝は「死亡4人、心肺停止27人」と朝日も読売も一面トップで報じている。息子の安否を尋ねて現地に来た父親の姿と言葉が、すべての家族の気持ちを表していた。人間一人ひとりの生と死のハザマをまたも考えさせる突発災害だ。胸が痛む。「ニュース」で終わらせてはならない。
 
 この日の午後2時過ぎM先生から電話で、「いま栗林。これから寄るけどいるかい?」。今年も栗を届けてくれるという。30分後に到着して、カゴに入ったたくさんの栗をいただいた。「今年は気候のせいか早くかった。これで最後だ」。80歳半ばのご夫妻がわざわざ来てくれるありがたさに心から感謝した。お二人は5分もしないうちに車に乗り込んで、帰っていった。
 
 土曜日は娘の小6になる息子の運動会だった。自分はつくばみらい市まで行っての応援は無理なので、家人一人で行ってきた。その写真には生徒と家族がそれぞれ円座を組んでご馳走を食べる様子が写っていた。かつての自分の姿に重なった。小6の子どもたちは大人への入り口に踏み出しつつある。この子どもたちの明るい笑顔が続くように祈るばかりだ。
 
 娘の義父が家人に新米と野菜類と大きな栗をもたせてくれた。長ナスと生姜はその夜のおかずになった。採りたては新鮮で味が広がる。昨日午後、家人は大量の栗と取り組んでいた。数時間も台所でいろいろやっていた。夕飯はやっぱり栗ご飯だった。いつもと異なり、炊き込みご飯に栗も入れて炊いていた。栗、キノコなど香りも味も秋の豊穣大盛りだった。すぐに10月が来る。