「落葉キノコ」

   北海道の恵みがまた届いた。積丹町の妹が追加で送ってくれたもの。ホッケ、フクラギ、カスベなどの魚類と山ウドの酢漬け、三平汁用のササギ、落葉キノコなどが入っていた。前週には積丹半島産のジャガイモとカボチャが着いていた。北の地、晩秋の豊穣である。
 
 とりわけ嬉しかったのは落葉キノコだった。このキノコには幼い時から祖母のイメージが重なっている。山菜採りを好んだ祖母がいつも隣家のわが家に持ってきて、母に渡していたのを今でも思い出す。味噌汁や鍋料理に入れたらその風味は飛躍的に増す。大根おろしとの和え物もいける。
 
 実は今夜のおかずはキノコ入りワンタンスープと決めていた。昨夕からの木枯らしが一層それを後押しした。ワンタンスープは東洋水産のレトルトで、これにキノコ類の水煮をワンバックと冷蔵庫にあるキノコ類をさらに加えて温まろうとの魂胆だ。朝晩の冷たさはすでに冬の兆しだ。
 
 今夜の「ワンタン・キノコスープ」。昨日届いた落葉キノコは飛び入りだが、自分にとっては途方もなく贅沢なご馳走になる。「着いたよ」と妹に電話した。昨夜の積丹半島は荒天で雪混じりだったという。「落葉、嬉しいよ」、「今年はキノコ類がたくさん採れたから」。お返しは例年通り「サツマイモ」だ。