退院祝いの赤飯もろた!

   茨城・取手のKくんが遠路、埼玉・坂戸まで退院祝いに駆けつけてくれた。「手帳を見たら前回来たのは8月5日で、坂戸の暑さに参った。今日は秋の好日で気持ちよいね」。そう言いながら、お気に入りのカステラ(取手市・笹屋)を渡してくれた。その下に一折何かが入っていた。「これは?」に、「赤飯だよ、この店のはなかなか美味しいんだよ」と笑った。
 
 退院祝いの赤飯だった。この土産には一瞬おどろき、思わず涙が出そうになった。こういう男なのだが、改めて彼のさりげない思いやりに胸を打たれた。「ありがとう!!」、病み上がりのかすれた声でお礼を述べた。Kくんは「今日は君に見せたいものをたくさん持ってきたんだよ」と言って、カバンから写真やパンフレットや小冊子などを取り出した。
 
 わたしは体調不良で欠席したが、今月初めに札幌・定山渓温泉で開かれた第6回余市高校同級会(41会)の写真や資料をひろげて模様を話してくれた。翌日の3E組のクラス会にも出席して多くの仲間と交流してきていた。高校時代の印象と変わらない人、大きく変化した人、それぞれの人生を一生懸命生きていると伝えてくれた。もう50年の付き合いになる。
 
 帰り際、「カズオが主宰する勉強会『Qの会』、延期になっている4回目をやれよ。みんな楽しみにしているんだからね。まずはあせらず体力を回復することだ」と語った。「そうするよ」と笑って答えた。「来た時よりもたいぶ声が出るようになったね。顔色も少し良くなったよ」と励ましてくれた。夕飯にKくんの「赤飯」を家人と感謝しながらいただいた。