「紙の月」(角田光代著)
昨日は角田光代「紙の月」(ハルキ文庫)を一挙に読み終えた。4時間半かかった。この作品は原田知世主演で、今年1月、2月にかけてNHK「ドラマ10」で放映された。角田作品らしい筋書きと、原田知世のミステリアスな雰囲気がマッチしていて、全5回観た。
平凡な主婦が銀行で働くようになって若い男に貢ぎ、破綻する。そんな内容だが、角田氏は「お金を通してしか恋愛関係を築けなかった女性を書きたかった」と述べている。実際にあった詐欺事件が執筆の契機になったともいわれる。角田作品はわりあい好きだ。
家人が先日、「Yさんの奥さんがあなたに、と預かった」と文庫本を渡した。「紙の月」だった。後付を見たら今年11月に出た第7刷。いま話題の宮沢りえ主演映画「紙の月」でベストセラーになっている。そのことは知っていたが、もちろん映画はまだ観ていない。