「だれかの心に届く」

「人間は自分ことしか考えない」と思うのは絶望、「人間は他人のことを真剣に考えられる」と思うのは希望―この言葉は、朝日be版「逆風満帆」で編集者・エッセイストの末井 昭氏が述べているものだ。土曜日に切り取ってPC横の箱に入れておいた。
 
 末井氏は「ただ、二つは表裏一体。ぼくも漠然だけど、だれかの心に届くような仕事をしたかった」と続けている。なんだかもう一つピンと来ないが、たいへん大事なことを言っている気がする。絶望と希望の交錯のなかで、日々の人生が過ぎていく。
 
 前進しているか、後退しているか、その場に立ち止まっているかは本人には分からない。我々は何故働き、遊び、本を読むか。究極には、幸せになりたいからだ。そのためには、自分を認めてくれ、笑ってくれる、怒ってくれるだれかが必要だ。