Tさんからの「中国・西安留学報告」

中国・西安の大学に語学留学しているTさんから久しぶりに届いたメールには、積極的に行動する69歳の姿が映し出されている。面白いので要約を紹介する。
 
「同級生と少しずつ交流できる会話力がついてきて、相互理解が多少深まってきた。授業後、韓国人、フランス人、米国人、アラブ首長国連邦人などと一緒に食事することもある。日本人の留学生は全部で5人。クラスはバラバラで、先日 初めての晩飯会!を大学の近くの中華料理店で行った。一人の女性は日本人のご主人が日本の会社の西安勤務なので、1年間留学するという。日本語でお互いの気持ちを話し合うのはストレス解消にもなる。普段は日本語を聞くこともないし、中国語では言いたいことも思うように言えないので。
 
明日は 中国語学習の後、元の日本語学校1時間日本語を教える。週一回程度 ボランテイアで教室に入っている。若い青年たちに接するのは楽しいので、校長に申し出てそうしてもらった。
 
先日は週末を利用して、1人で中国革命の聖地・延安市に行った。西安市から急行列車で約4時間、354キロをノンストップ。延安は西安の北部にあって、1937年ごろから抗日戦争、反国民党戦争などで、毛沢東周恩来など共産党幹部が住んだ町だ。革命記念館や戦争に関する遺跡がたくさんある。革命記念館は入場無料。
 
展示内容は 1920年ごろからの中国国内の出来事とか、抗日戦争、1949年中華人民共和国成立までの出来事を写真、新聞、書物、庶民の生活用具、武器などが中国語と英語で解説している。日本軍の刀、短銃、銃、機関銃、ロケット砲、ロケット弾、日本軍の兵士の服や帽子、ヘルメットなども展示されていた。中国軍と日本軍の戦死者、負傷者、捕虜数なども表示。総体として、毛沢東を中心とした解放軍が新中国建設のために偉大な貢献を果たした、という内容だ。
 
慣れない街をバスでいろいろ移動したが、こちらのバスの運転は荒っぽいので座れない時など、必死に手すりにしがみつかなければならない。ホテルは適当に見つけた駅近くの四つ星の酒店に泊った。28平方m、朝食付きで325元 約6,500円。まあ、中国としては清潔でホテル従業員の接客マナーも悪くはなかった。
 
   帰りの列車は幾つかの駅に停車して人も少し入れ替わった。車内は携帯で話す人、大きな声でおしゃべりする人、トランプをするグループなどでとても賑やか。車内で知り合った人と食べ物を交換したり、冗談を言い合ったり(推察ですが)して、開放的だ。幸いかな?私の席のコーナーは静かな人ばかりでしたが」