Tさんが「西安~敦煌・シルクロードの旅」

   中国・西安の大学に中国語習得のため留学しているTさんからメール。
 
7月になり、中国の大学は卒業式も終わって夏休みに入りました。6月が卒業時期なので今は学期末、学年末休みになります。約2ヶ月強の休暇。私たち語学留学生の期末試験3日間も終わりました。MERSのせいで、韓国の留学生は帰国しないよう大学から要請されています。親からも、帰ってこないようにと言われた人もいます。同級生には8人の韓国学生がいて、心配しています」
 
「私は試験終了の翌日から日本人留学生3人で7泊8日の旅行に出かけました。夜行寝台列車西安敦煌間1816kmを23時間乗車してシルクロードをたどる旅です。往復の車中4泊、青年宿舎!3泊で、敦煌周辺の遺跡や砂漠を見学、長い歴史の重みと 当時の面影を偲びました。
敦煌駅の手前2時間半くらいから車窓の左右一面砂漠地帯が見え始めました。地平の果てまで砂漠です。平坦な景色もあれば砂丘や小山が続く砂漠地帯もありました。敦煌の市街地は その砂漠に囲まれた緑多い街です。市内を流れる川は遠くの高山の雪渓からくる水だということです」
 
「紀元前111年、漢武帝シルクロードの順調な往来を守るため、この地に敦煌郡を設け、玉門関(関所) などを設置しました。莫高窟には数千もの彩色壁画や五万もの文物が保存されています。莫高窟前秦年間、紀元前366年に掘り始められ、その後十六国、魏、隋、唐、宋、西夏、元を経て前後千年も続いてきました。1987年に世界文化遺産に指定されました。また、チャーターした車で、砂漠地帯をかけ走って万里の長城の西端付近を見てきました。ここは北京郊外の整備修復された長城とは違って、当時の長城の大部分は廃墟となっています。市街地から離れており、観光客も北京のとは大違い、物売りや店など誰もいません。何もありません。2000年の歳月が流れ去って、長城の傷跡がかろうじて残っていました」
 
 Tさんのメールには、合計10枚の敦煌旅行の写真が添付されていた。もともと写真が趣味の人なので、どれも雰囲気が伝わってくる。帰国したら追加説明してもらおう。「これからベトナムホーチミン市を見学したあと、成田行きの飛行機に乗ります。坂戸には13日(月)に戻ります」。元気な70歳のコスモポリタンから生のお土産話を聞くのが楽しみだ。