「呼吸が浅いまま人と付き合う」

 連日の猛暑になっている。朝のうちは体の動きがかなり緩慢だ、そう自分で思う。季節はさらに熱風装置の歯車を回していく。わたしよ、気を失わないように!!
 
先週金曜日(7/17)の朝日・「折々のことば」で取り上げられた西きょうじ氏の次の発言に感じ入るところがあった。ベテラン予備校講師で、津田大介氏との共著「越境へ。」から引用された。
 
「都会の人たちは、呼吸が浅いまま人と付き合っている感じがするんですよね。」
 
選者の鷲田清一氏は、「流通しているありきたりのことばをオウムのように返し、不意をついて出た相手のことばにすぐキレる。もっとオフラインの時間、『呼吸を深くする時間』を作ろうよと言っている」と解説。
 
わたしの場合はやや直情的だ。「真夏の都会の人たちは、息が浅いまま、人との付き合いに踏み込むのを避けている」。今の自分の精神状態には、こんな感じもある。突破するのは、北海道ののびやかな空気と郷里・古平町の海の色にちがいない。積丹半島日本海の蒼色は文字で表せない。もうすぐ深い呼吸が実現する。