仁木町のブドウ

「ブドウ送るから」、北海道・古平町の弟から先日、電話。それが昨日昼、届いた。緑、茶、黒3種の大房が2房ずつ入っていた。仁木町・笠井園から送られていた。昨夜、息子夫婦に半分おすそ分けして、さっそく試食。緑ブドウは懐かしい味がした。以前、我が家の玄関脇の大きなブドウの樹に実ったブドウの味と同じだった。
 
弟は2歳違いで電気工事士だが、定年で今年春から仕事をやめていた。夏に行ったとき「一休みしたから、そろそろなんか考えるよ」と話していた。今月初め北海道が弾丸低気圧の時に「家の屋根大丈夫か?」と携帯にかけた。「いま岩内に来てるんだ。仕事の手伝いを頼まれた。休みの日は古平に行っている」と元気な声だった。
 
お礼の電話を入れたら「今日は寿都で仕事をしている。岩内よりも寿都の方が風が強い。実家に帰る時通った仁木でブドウが目についたから」と笑ってた。余市・仁木のフルーツ街道がブドウの甘酸っぱい香りで満ちていたのかも。弟の元気で力強い声に安心し、自分までうれしくなった。ブドウは一粒一粒が喜びの果実だ。
 
かつての我が家のブドウは前の居住者が植えていった。小学生の子どもたちと楽しみながら収穫した。当時飼っていた犬たちも尻尾をふっていた。仁木のブドウを味わいながら、そんな昔を思い出した。自分が子どもの頃、実家の物置横に父が植えた茶ブドウの木があった。あの茶ブドウは小粒だが甘かった、とても懐かしい。