「ご苦労様」と「お疲れ様」

 あなたは「ご苦労様」派ですか、「お疲れ様」派ですか?  朝日・オピニオン面「ことばの広場」に届いた「上司には『お疲れ様』を使うべきなのに『ご苦労様』と言う失礼な人を見かける」との読者からのメールについて検討している。

  「時代により変化してきたが、05年度の世論調査では約7割が『目上にはお疲れ様』と答えている。確かに現代の常識はメールのご意見のとおりなのです」とコラムでは述べている。
 
 このねぎらいの挨拶はなかなか微妙だ。挨拶にすごく敏感な人とほとんど無頓着な人がいる。その人の環境と文化による。わたしは先輩たちから「上司にはご苦労様よりお疲れ様がふさわしい」と教育された。それが基本となり、仕事で多くの人たちと交流してきた結果、現在ではすべての相手に「お疲れ様です」で通す。
 
 言葉は時代とともに変化していくから、頑固になって言い張る必要はない。ただ、かなり年下の人から「ご苦労様」と言われれば「うむ!?」と感じるのは確かだが、腹が立つほどでもない。この言葉を皮切りに始まる相互のコミュニケーションを深めることが要諦だから。今は友人・知人とのメールも「お疲れ様です」から書き始める。