雪虫

 今朝起きて居間に入ったら、小樽運河の雪模様がテレビに映っていた。北国にいよいよ冬が到来したんだなあ、もう一度画面を見直した。新聞をゆっくり読んでいると、札幌の妹から「一晩で雪景色。木々もすっかり覆われてしまいました」と写メが届いた。
 
帯広人のブログには、「去年は、『ああ、嫌だ、また雪か………』と、思ったが、今夜は、『こいや、雪!どんと来い!』と、いう気分だ。やってやるさ。毎日毎日雪かきして、この極寒の故郷で、91歳の父親の介護を、とことんやってやるさ。と、まあ、そんな気分の夜。外は、ドンドン雪が降る」とある。
 
 それぞれの生活の思いを初雪がリセットしていく。そう感じられる。訪れる季節の中で、自分に何かを確認しながら、生きていく。これを沈鬱というか、覚悟というかは己が決める。先日、故郷が近い看護師さんが「もう雪虫が飛んだだろうか?」と話したので、「雪虫ねえ、そんな時期だったね」と応じた。彼女は上の妹と同じ年齢だ。