Tさんから卒業メール

 東京で初雪の今朝、中国・西安でも初雪が降ったとさきほどTさんからメールが入った。この冷え込みの源泉は中国経済かな??
 
   「今日の西安は 早朝からの降雪で 街は今季初めての銀世界です。雪は珍しいので、多くの地元人民は『きれい!嬉しい!』と言います。道路が凍ると危険だし、溶けると泥だらけの路上で靴やズボンが汚れます。」
 
  Tさんの中国語留学もすべて完了したという。今週末から少数民族の多い贵州 贵阳の旅行に出かける。西安で知り合った人がその地で働いているので案内してもらう。そこは温暖で冬でも気温がマイナスにならないらしい。中国滞在中、最後の遠方旅行になる。そう書かれている。70歳のノマドはいつも未知の世界に向っている。
 
 メール後半に興味深い考察を述べている。Tさんらしい優しさだ。
 
 「今日の午後は日本語学校で授業をします。このクラスは今日が私としては最後で、間もなく15名全員が 関西方面に向かいます。仕事は電子機器組み立て。18歳から34歳までの男女です。ある時、みんなに日本のどこに行くか知っているかを尋ねたところ、ほぼ全員が『知らない』と答えました。彼らは日本に行くことは分かっていても、それがどこなのかはあまり問題ではないようです。また、積極的に知ろうともしないようです。中国では、『没事,没干系,没问题』(問題ない、気にしない、どうでもいい)という言葉をよく使います。日本で3年間一度も帰国せず、両親や小さな息子、娘、恋人、婚約者と離れて過ごしますから、その間、事情も変化します。インターネットで彼らからいろいろな悩みや相談を聞くことがあります。短くも長い三年間です。とにかく全員が日本にいい印象を持って帰国してもらいたい気持ちです。また日本に行きたい。今度は日本に留学したい、という声を聞くと嬉しくなります。」
 
 そのうち帰国時期を知らせてくれるだろう。Tさんは必ず「日本の中華料理、食べに行こう」と言うはずだ。店はいつもの北坂戸・「龍門」。Tさんは中国人にも見える。