ニトリHD社長退任へ

 二トリ創業者の似鳥昭雄ニトリHD社長が退任する。今日の発表では、来月21日付で代表権のある会長になる。71歳の決断だ。昨年春、日経「私の履歴書」に登場して、その破天荒な人生が大反響を巻き起こした。多くのマスコミが追いかけ、死に物狂いの似鳥哲学を世に拡げた。
 
 「人生はふつう65歳で変わる。死後のことを考える。それで血縁者に事業継承してもらいたいとの気持ちが起きる」。経営コンサルタント・故渥美俊一氏の言葉だという。似鳥氏は渥美氏を尊敬している。新社長に指名したのは身内ではない。たたき上げの白井俊之副社長だ。
 
 「何でも誰よりも早くやるが、一番先はリスクが伴う。それでもやる」。似鳥氏の信条だ。北海道から出てきて、いつの間にか全国を席巻した。わたしが住む坂戸市にも車で5分の幹線道路脇にある。このスピード感に満ちた成長力にはかなり驚く。増収増益が源泉だろう。
 
ニトリが気になる企業はユニクロだと断言。「後じゃダメで必ず先に制する」が両社に共通する。ニトリもグローバル展開している。我が家の近くにも家具店が多く、かつてはいろいろ買ったものだが、今はどんどん廃業へ。国内が高齢社会の中でニトリトップの若返りと新たな成長戦略は当然のことなのだろう。