「怠け者の節句働き」
今朝の「天声人語」の書き出しは、「働かない働きアリとは―」。アリの集団は常に全ての個体が働くより、働かないアリがいた方が長く存続できる。北大大学院・長谷川英祐准教授の研究チームが2月16日、英科学誌電子版に発表し、同日夜に北海道新聞(web)がアップした。実際のアリの観察でも、働き者が疲れて休むと、怠け者が働きだすことを確認した。
この記事を読んだら某人物の顔がチラチラ、頬が緩んだ。エクステリア・デザイナーのOさんで、口癖が「怠け者の節句働き」だったからだ。この先生は言葉にとどまらず、それを実行していたのだ。周りの人が休みになる連休、お盆などに一人で出社して、一仕事仕上げた。出勤していくと得意になって説明し、翌日からまた遊び続けて行方不明になった。
アリやハチなど「社会性昆虫」の集団には、ほとんど働かない個体が常に2~3割存在する。短期的な生産効率を下げるため、大きな謎だった。アリには卵にかびが生えないよう世話するなど、「常に誰かがしないと全体が致命的なダメージを受ける仕事」があることに注目した。その結果、働かないアリが働き者が疲れた時でもその担い手として常に確保できたのだ。