「権力は取扱注意」

 「小さい権力を与えてみれば、彼がどういう人物かわかる」と言った人がいた―糸井重里が今日の「ほぼ日」でそう書き出している。そして、「権力は取扱注意」と結んでいる。誰とは書いていないが、彼のことでしかない。さすが言葉師だ。
 
 昨日の記者会見でもそうだが、舛添要一はしゃべりすぎる。コメンテータが「しゃべるほどドツボに嵌(はま)る」と言っていたが、説明し切れると思っているのだろうか? コクのない言葉を乱発していて、ますます不信感を増幅させるだけだ。
 
 街の人たちは「スッキリと謝ればいいものを…」と自ら選んだリーダーの器の小ささにあきれ返って、さらに腹を立てている。ノーブレス・オブリージ(上の者ほど無私の言動が求められる)とTVで偉い(?)連中が突き放しているのもなんかヘン。
 
 申年の日本は混迷すると言われていたが、その通りになった。政治家も一流企業も社会も奇妙なことが普通に起こっている。熊本地震から1ヵ月、被災者は厳しい状況が続く。「潮目が大きく変わった」(トヨタ社長)今、真のリーダーの姿が見たい。