モイ(ヤナギノマイ)

 今晩のおかずに冷凍庫をみたら、「赤魚」(アメリカ産)の開きがあった。赤魚はアコウダイのことで、焼く。これとレタス・トマトのサラダ。汁物は白菜、新タマネギなど野菜たっぷりのワンタンスープだ。ワンタンスープは冷蔵庫に入っている。
 
 赤魚をみて、「モイ」を思い出した。正式名称はヤナギノマイ。この時期に父親が刺し網漁で獲ってきた。漁協の市場に並ぶ魚の中でモイだけが鮮やかな色彩だった。その割に当時は価格が安く、北海道ではふつうの大衆魚だった。
 
 夕食のおかずに母親が塩焼きや煮付けにした。味噌汁にも入れた気がする。白身で身離れがよく、ほどよく油が乗っていた。淡白で上品な味で、その後に高級魚としてランクを上げていった。いま炉端焼き店などでは結構な値段で出している。
 
 煮付けはモイもホッケも新鮮で、煮汁に少し油が溶けて甘かった。モイの塩焼きは外側は棘が多くて、刺さって痛かった。そんなことを思い出した。いま近海の魚が不漁で高級魚になり、スーパーには輸入物が並ぶ。なんかオカシイ!!と思う。