引き際の美学

 舛添都知事はタイミングを逸したものの、自ら「引き際の美学」を示す時だ。もたない状況になっているのは明らかだ。自民党本部か、都議会かは分からないが、印籠を渡す時期だ。お手盛り「第三者委員会」は信用されないし時間がかかり過ぎる。
 
 今日から伊勢志摩サミットでニュースは覆われるが、それで舛添問題が希釈されるわけではない。今後も辞任引き伸ばしを図れば、これまでの「引き際の醜悪」は日本人の歴史に「最悪の政治家不祥事の一つ」として記録され、記憶されるだろう。
 
 経済界でも「引き際の美学」に反する醜態が依然続く。とくに創業者やカリスマ経営者の会社離れができていない。舛添もそうだが、カネや権威や自惚れなどの本性が露骨に暴かれる時代なのだ。マスコミもSNSも叩く獲物を目を皿にして求めている。