「あっという間の青春が残った」

 「つないだ手 はなすきっかけないままに 歩きつづける 朝顔祭り」(俵万智)
 妻の花カレンダー7月の句。とたんに朝顔鉢を手に提げた横浜のNさんの姿がフラッシュバックした。学生時代の友人4人が銀座・浜町亭で会食した時だ。Nさんは浅草寺経由で駆けつけた。自分以外は卒業以来40余年ぶりの再会であった。
 
朝顔祭り」は今頃だったと思い、写真とブログで確認した。「入谷朝顔市=浅草あさがお祭り」で買ったと思いきや、それは「ほおずき鉢」だった。Nさんがもっていたのは「あさがお」ではなく「ほうずき」だった。浅草寺ほうずき市で買ったのだ。この種の記憶の美しい誤解はよくある。詩人だったNさんらしいオシャレな所作だった。
 
ふりかえれば2012年7月10日。札幌から上京したGくんを囲んで、久喜市のHくん、横浜・Nさん、自分が昔話を4時間も。「浜町亭」から神保町「酔の助」に河岸を変えて続けた。記憶が言葉になるのに1000分の一秒かかった。「あっという間の時間を過ごし、あっという間の青春が残った」。Hくんが帰りの電車からメールくれた。
 
 次回Gくんが来る時は、Nさんが幹事で横浜中華街→横浜らしいBARへ、もいいね。またGくんが写真を撮って、送ってくれるだろう。2年後、まだ余熱を残す古希爺たちのCT(チョー楽しい)写真だ。お互いに健康第一。暑中お見舞い申し上げます。