2016-09-07 「サヨナラダケガ人生ダ」 日記 #練習用 糸井重里が昨日の「ほぼ日」で、「サヨナラだけが人生だ」と書き出している。寺山修司から知ったという。「その後、寺山修司のオリジナルでないとわかりました。『幕末太陽傳』を撮った川島雄三監督が言ったらしい、と」と続いている。 糸井のことだから、この有名な言葉が、井伏鱒二による漢詩の口語訳の一句であることは書いていない。原文は会昌の放浪詩人・宇武陵(うぶりょう)の「勧酒」。 君に勧む 金屈し *金屈し: 柄のついた杯 満酌 辞するを須(もち)いず 花発(ひら)いて 風雨多し 人生 足別離 この詩を、井伏鱒二はこう訳した。寺山修司は名訳にほれていた。 コノサカズキヲウケテクレ ドウゾナミナミツガシテオクレ ハナニアラシノタトエモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ 人生は一期一会。友との出会いはかけがいのない大切なことなのだ。