未来から過去へのバトン

 家人の父母が映ったビデオを久しぶりに観た。先月「キタムラ」で、彼女はそのVHSビデオテープをDVDに作り変えてもらった。家族がそろった2日新年会で初披露した。義父77歳、義母75歳のとき、NHK「北海道ぶらり紀行」で放送されたもの。
 
 砂川市の沼に自分で作った小舟に乗って鯉捕りをする父の様子がなつかしい。足元には水がたまっているが、それをかきだして刺し網を続けた。この日は大きな鯉は上がらなかったので、自宅の池で泥抜きした75センチの鯉を料理した。
 
 アナウンサーの問いにマイペースで答える父と母の笑顔。兄夫婦と孫たちもテーブルに着いている。父が捌いた刺身(洗い)、鯉こく、酢味噌などが取材陣にふるまわれた。わが娘・息子夫婦と孫たちはそれぞれ反応しながら観ていた。
 
 なんでも自分で作ってしまう義父で舟はもちろん自宅の家まで作ってしまった。そばを離れず手伝いが好きだったのが子どもの家人だった。とうぜん大工仕事はオレよりも上手く、あるものを工夫して何でも作ってしまうところは父親似だ。
 
 一昨年夏はわが父母の法事食事会で、父と母の写真をオレが抱きかかえて子ども・孫たちに話しをした。孫たちの記憶にはおそらく残らないが、娘や息子がなんかのとき昔話をするかもしれない。未来が過去につながるバトンリレーかな?