「過去は未来によって変る」

 「男は過去の自分に用がある。女は未来の自分に忙しい」。今朝、読んだ朝日新聞「読書面」の、スマホで書かれた小説「ボクたちはみんな大人になれなかった」の文中にそうある。書評家は「男こそ回想が好きで、泣き虫なんだな」と書いている。
昨日も「朝日」でそんな言葉を読んだ。評論家・渡辺京二が「この過去というものが、われわれがどういう未来つくるかによって、遡及的に変形されうることが厄介です」(過去は未来によって変る)と述べている。「未来が過去をつくる」と。渡辺氏はE・H・カー「歴史とは現在と過去の対話だ」の言葉を引き合いにしている。
グダグダ書いたのは自分のブログがほとんど過去の回想から書かれているからだ。それで、これら言葉が魚の棘のように喉元に刺さった。歴史家でも哲学者でもないから、これらの言葉の真の解釈はできない。でもたまにこんなこともある。