トランプ政権の広報担当者

 「トランプ政権の広報担当者がまた変った。前任者は就任したばかりで交代させられた」。TVニュースがそう伝えた。前任者も現担当者も顔八丁・口八丁だ。日本でも女性広報部長は珍しくないが、米国PR業界では女性の活躍が著しい。
 広報(PR)担当者はトランプ政権と社会をつなぐ「窓」だ。情報の発信・受信を基本に経営戦略にかかわる。大統領とマスコミ・国民・国際世論の相互コミュニケーションを促進させる。大統領見解を伝え、社会の「空気」を把握する。
 組織のトップにときには耳の痛いこともきちんと伝え、対応策を助言する。それが仕事の基本だ。社会のマイナス評価をとれほど受け入れられるか、その組織の度量と未来が問われる。トランプは現担当者もいずれ「クビ」にするだろう。
 最近、ネット広報とも言われ、IT活用のケースが増えている。相互理解よりも、都合の良い受信・発信を繰り返す場面が多い。真の広報担当者ならその任に堪えられないだろう。トランプはビジネスでも広報担当者を機能させなかったのだ。