最期の故郷風景

 昨朝、積丹町の妹から「夜7時半からNHKBSで積丹が出るよ」と連絡あり。トラック旅で国道5号線を函館から札幌まで北上する番組だという。ビデオに撮って9時過ぎから観た。大型トラックからの広い視界は北海道の景色にマッチする。
仁木町から余市町へのフルーツ街道、ニッカ工場と毛利宇宙記念館が紹介され、積丹半島に入った。白岩町の坂を下ると日本海が広がる。奇岩ローソク岩は依然存在感を放つ。トラックは海岸道路を積丹町美国に入り、船で積丹ブルーを満喫。
故郷・古平町の「港寿司」に寄る。一昨年帰郷した時、地元のH先輩、同級のNくんと食事した昔からの店。ご主人は古平・積丹産の魚介にこだわる。季節ごとに珍味を出してくれるのでファンが多い。丁寧に地元の旬の食べ方を教えてくれる。
積丹の奇岩・風景は日本一だと思っていた。全国を廻り、素晴らしい自然風景の一つだと認識させられた。しかし、積丹自慢を止めることはなかった。漁師言葉の一部を敢えて自分に残している。ふるさとは…自分を写しだすシネマなのだ。
 昨晩、故Uくんの通夜に参列したMくんから報告の電話があった。いま告別式が行なわれている。Uくんは死の直前、古平に墓参で帰郷したという。戻って体調を崩し、突然亡くなった。彼は海岸道路に打ち寄せる波を静かに眺めていただろう。