糠(ぬか)ニシンの三平汁

 冷えた昨日、夕食卓に「糠ニシンの三平汁」。かつて北海道の名物料理だった。糠と塩で漬けたニシンを塩抜きのあと、家人は焼いてから鍋に入れた。旨みが濃厚になる。大根、白菜、平ササギ、ジャガイモ、長ネギ、人参も。Good!!
昔、母が糠ニシンを作り、雪が降ると「三平汁」をやった。塩糠が沁みたニシンから出た旨みエキスが野菜の甘味にマッチした。積丹町に住む上の妹が母の味を継承、糠ニシンを送ってくれる。年子の弟と競争しながら〝お代わり〟した。
当時、三平皿になみなみと注いでもらった。汁をすすると冷えた手足が生き返った。父も隣家の祖父も自分用の三平皿を持っていて、盛るほど入れて食べた。昨日、真似て食べてみたが、父や祖父の迫力にはあまりにも届かなかった。
三平皿は岐阜・美濃地方の陶食器。昨日の「プラタモリ」が岐阜市を取り上げた。リハビリのI先生の出身地だ。岐阜には一度だが取材で行った。金華山頂の岐阜城の壮大さに信長の〝天才〟を感じた。尾張、美濃の位置も初めて知った。