岩渕まこと・「父の涙」

 昨日、坂戸教会の「クリスマスコンサート ゲスト:岩渕まこと」に行った。岩渕さんの柔らかな歌声と証しを聴いて多くのことを考えた。人はみな傷(いた)んでいる、そんな中で日々生活している、そう感じた。来場者一人ひとりも、岩渕さん自身も。
 ベテランシンガーらしく変な力みがなく、聴く者の心を開かせた。デビューしても売れなくて音楽を投げ出そうとした時に、小坂忠さんとの出会いがあった。幼い娘の病気と死を通して教えられたこと。病床の娘から妻が聞いた言葉の意味。
 娘を喪ってから作った曲「父の涙」は悲しみと絶望が昇華されてでき上がった、そう理解できた。他の歌い手や小中学生に広く歌われている意味が少し分かった。詩の言葉が岩渕さんの思いから広がって誰のこころにも響いてくるからだ。
 今朝は坂戸教会の朝礼拝に出席した。待降節メッセージは「ルカ」のマリアの言葉から説教。岩渕さんの「父の涙」ができた経緯のお嬢さんの言葉も、K牧師による聖書のマリアの言葉も真の「へりくだり」が要諦だった。そこに光がある、と。