追悼 星野仙一さん

朝起きたら、「星野仙一さん、死んだって」と家人が告げた。「そうか・・・」、着替えにいつもより時間がかかった。「なん(の病気)で?」とも聞かれた。以前、ガン発症と聞いていたが、よく分からなかった。さっき公式発表で膵臓ガンと知った。
20年ほど前、岡山・倉敷に取材に行った。市医師会の取材で予定通り会長インタビューなどを終了した。会長から晩のパーティーに誘われた。宿泊予定なのでOKしたら、「明日、高松医師会と定期野球試合がある。その決起集会だ」った。
20人余の医師たちの話題はもっぱら「星野仙一」だった。高校同級生でチームメートだった医師が中心の星野仙一応援団。「星野は男っぽくて優しい。人のつながりの機微を大事にする。だから命懸けで応援する」。(オレは少し笑った)。
大親友の医師と会長の席に呼ばれた。「明日の試合、一緒に行かないか。高松医師会も強いよ」、翌朝彼らのバスに乗り込んで瀬戸内海を渡り、高松に入った。車中、星野と山本浩二田淵幸一や明大・島岡監督とのナマの交友話を聞いた。
高松市医師会長を紹介してもらい、取材アポを取った。試合途中で空港に向った。後日辛勝だったと聞く。取材余話として1ページ分原稿を追加した。そんなことを思い出す。当時50歳前後だった彼らも70歳。星野さんの早い死を嘆いている。