T先生の使命感

 宇都宮教会牧師のT先生が来訪してくれた。昨年10月以来で、お互いに積もる話で楽しかった。T先生は高島平キリスト教会牧師を務めたあと70歳引退したが、宇都宮教会から声がかかって、なお教会づくりに取り組んでいる。
鹿沼市にある教会堂の建て直しが進んできた。Tさんは元々大手国際通信会社のエリートとして活躍していたが、早期退職して牧師になった。30年ぐらい前から全国の教会で牧師不足が著しくなっていた。
そこで手を挙げ、猛勉強を経て教師試験に合格した。使命感の強い人で、粘り強い性格をしている。クリスチャンとして尊敬している。神学校からすぐ牧師になった人とは一味異なる。目配りの範囲がきわめて広く、将来展望を重視する。
Tさんは物事の推移を図式化するのが得意だ。礼拝説教も、将来ビジョンも会員に分かりやすく説明する。ポイントの抑え方が的確なのだ。説教は30分と時間を決めてメッセージを伝える。誰に対しても親身で相談に乗ってくれる。
一つ聞きたいことがあった。先生は最近、老人介護施設で説教を頼まれることが多くなった。「これまでと変わったことがありますか?」。「たくさんあります」。終末期を迎えた入居者たちと相互理解していく難しさとやりがいを話してくれた。