春到来の予兆

 日当たりの良い居間のソファーで転寝(うたたね)をしていたら、「♪さぎりきゆるみなとえの・・・」のメロディーが浮かんだ。曲名を調べたら「冬景色」だった。小学低学年の自分がみんなと整列して歌っている、そんな記憶がよみがえった。歌詞が子どもにはなかなか分かりにくい。早霧(明方の霧)、湊江(入江の港)など。きょうは15℃、すでに春到来の予兆。

さ霧消ゆる 湊江(みなとえ)の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家

 

烏(からす)啼(な)きて 木に高く
人は畑(はた)に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かへり咲(ざき)の 花も見ゆ


嵐吹きて 雲は落ち
時雨(しぐれ)降りて 日は暮れぬ
若(も)し灯火(ともしび)の 漏れ来(こ)ずば
それと分かじ 野辺(のべ)の里