映画「明日に向かって撃て」

 映画「明日に向って撃て」を観た。先日NHKBS3で放映されたのを録画していた。米国ニューシネマを代表する作品。ポール・ニューマンと当時まだ無名のロバート・レッドフォードが二人組の強盗役で主演。キャサリン・ロスも懐かしかった。
 
 最初に観たのは学生時代、札幌・Sビルの映画館だったと思う。当時通っていた狸小路の百円名画座ではなくてたぶんそこだった。封切り前から話題になっていて、学生たちの間でも評判を呼んでいた。当時は映画ブームの盛り。
 
1971年に上京、入社した年の秋、社内報の最終ページにこの映画評論が載った。先輩の映画好き・Sさんが書き、コラムは読む若者を引きつけた。二人の主人公の破天荒な生き方、アングルを駆使したカメラワークを取り上げていた。
 
 若手社員数名が彼の周りに集まっては話を聞きたがり、いっしょに論じ合った。そんな当時の記憶が鮮明によみがえった。“映画はラストシーンで決まる”とも言われる。この年代の者の多くは二人の主役のラストシーンを共有したのだった。
 
 映画半ばで流れるのはバート・バカラック作曲「雨にぬれても」。この曲は大流行して街のあちこちで流れた。あれからほぼ半世紀が経ってしまったが、映画も曲もいまだにじゅうぶん新しい。感動とは少し異なる、時代を貫くsomethingを感じた。